新刊
『「遊んでないで」と言わないで おもちゃと遊びのキッズビジネス 』
柏木恭典 著
『手紙 ――教育に何を伝え、何を遺すのか』
板東 克則 著
『教師の学びとライフヒストリー 【若き8人の学びの軌跡】』
姫野 完治 著
『教育実践の物語を紡ぐ ◆実践研究 教師のライフコース』
大脇 康弘 スクールリーダー研究会+ 編著
『事実と創造』
授業の成立を考える誌
本誌は、教授学研究の会の機関誌として斎藤喜博が企画し、1981年に創刊しました。2023年1月に500号を迎えます。
「創刊にあたって」に「いま、日本の学校は全体としてみれば、時代苦を反映して、あえぎ、苦しみ、出口の見出せない苦悶の中にのたうっているかに見える」と書かれていますが、まさに現代の学校も多くの課題を抱え、のたうっているように見えます。本誌は、このような学校の現状に対して初心に戻り、「事実を追求し、創造に向かっていきたい」と思っております。
また、斎藤喜博は1972年にも「斎藤喜博の個人雑誌 開く」を創刊しています(明治図書)。
その第3集の編集後記に、
「一人一人が他に動かされるのではなく、そのときどきの自分のものをつくり出し表出して、それが他のものとひびきあって、さらに自分や他人の中に新しいものをつくり出していくという方向を持ってきたように考える。(中略)
「開く」はそういう性格にしたいので、多くの読者からも積極的に原稿を寄せていただきたい。どういう分野での実践でも研究でもよいし、さまざまの地域や分野での生活記録のようなものでもよい、今の時代の中で自分を持って生きる人間の、さまざまな姿や考えを誌面に報告していただきたい。」
とあります。本誌もその斎藤喜博の意志を引き継ぎ、教授学研究の主張と成果を表現するだけでなく、全国で地道に実践を重ねてきた心ある教師達の発表の場、交流の場でありたいと考えております。
子どもの事実から
はじめての参観者には、「教室の前からはいって、子どもの顔の変化をよく見ながら授業を見てください」というのだが、そうしないと、ほんとうの授業の姿がわからない。(『授業入門』より)
※写真は、出口論争のきかっかけとなった「山の子ども」の授業の島小学校の子どもの表情。
積み上げてきた実践を「かたち」にする -自費出版のご案内
文章を書いて発表するということも先生たちはあまりやらないようである。自分の思うこと、やったことを、率直に口でいうとともに文章でも発表すべきである。
(中略)
先生たちは自分の考えや行ったことを、どんな形にでもして公表する責任と義務があると思う。文章にして公表するということは、自分の証をたてるということでもある。
(斎藤喜博『授業以前』)